エムットの年会費無料アメックス・プラチナにプライオリティパスは付く?3,000万円ない人の現実解

プライオリティパス
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2026年8月26日、三菱UFJ銀行が富裕層向け会員組織「エムット Excellent Club」を発表しました。

目玉は、年会費が永年無料のアメックス・プラチナカード。SNSでは発表直後から「無料でプラチナが持てる」「プライオリティパスも付いてくるのでは」と、かなりの盛り上がりを見せています。

空港ラウンジを追いかけている身としては、当然気になりました。年会費無料でプライオリティパス(以下PP)が手に入るなら、これまでの常識がひっくり返ります。

そこで発表資料を最初から最後まで読んでみたのですが、結論から言うと、いま飛び乗る話ではありませんでした。

この記事では、エムットで何が発表されて何が発表されていないのかを整理したうえで、「今すぐラウンジを使いたい人」が現実的に取れる選択肢をまとめます。

先に結論

  • エムットは「待ち」。PP付帯は未発表、対象は口座上位2%、使えるのは早くても2027年春以降
  • 今すぐ制限なく使いたいなら、セゾンプラチナ・ビジネス・アメックス(年会費33,000円・初年度無料)。PPプレステージ会員が無料付帯し、ラウンジも空港レストラン・スパも回数無制限
  • 年に数回で足りるなら楽天プレミアムカード(年会費11,000円)。ただしPPは年5回まで、しかも使えるのはラウンジのみ。空港レストランや温泉施設は対象外です

なぜそうなるのか、根拠を順に見ていきます。


エムット Excellent Clubとは何か

まず事実関係を整理します。

項目内容
名称エムット Excellent Club
提供三菱UFJ銀行
入会資格三菱UFJ銀行の預かり金融資産残高3,000万円以上、または資産運用残高1,000万円以上
入会方法三菱UFJ銀行からの招待制
入会金・年会費永年無料(クレジットカード含む)
クラブ開始2027年3月
カード発行2027年度上期の早い時期を予定

カードの名称は「エムット Excellent Club カード プラチナ アメリカン・エキスプレス・カード」。三菱UFJ銀行と三菱UFJニコスの共同開発です。

最大の特徴は、銀行への預け入れ残高に応じてポイント還元率が上がること。残高3,000万円以上で1%、最大1.6%まで上がります。「本格的な銀行預かり残高連動型クレジットカード」として特許出願中とのこと。

年会費無料でプラチナ、というのは確かにインパクトがあります。カード事業単体ではなくグループ全体の採算で見る、という思い切った設計です。


落とし穴その1:PPが付くとは、まだ一言も発表されていない

ここが一番大事なところです。

SNSでは「PPが付いてくるだろう」という前提で話が進んでいますが、発表資料にプライオリティパスの記載は一切ありません。

書かれているのは、

  • 各種の旅行・グルメサービス
  • 付帯保険
  • アメックス提携カードとしての特典

という抽象的な表現までです。

もちろん、プラチナ・アメックスという位置づけを考えればPPが付く可能性は十分あります。ただし現時点では憶測であって、確定情報ではありません。

しかも近年、カード付帯のPPは改悪が続いています。楽天プレミアムカードは2025年1月に回数無制限から年5回に制限され、空港レストランの利用もできなくなりました。年会費無料のカードに、PP最上位のプレステージ会員(回数無制限)が丸ごと付いてくると期待するのは、正直かなり楽観的だと思います。

「無料プラチナだからPPも当然付く」は、今のところ願望です。


落とし穴その2:対象は口座の上位2%

入会資格をもう一度見てください。

三菱UFJ銀行の預かり金融資産残高3,000万円以上、または資産運用残高1,000万円以上

三菱UFJ銀行自身が、この基準に当てはまるのは口座全体の2%だと説明しています。しかも招待制なので、条件を満たしていても自分から申し込むことはできません。

記事や動画では「退職金を入れればチャンスがある」といった解説も見かけますが、裏を返せば、退職金レベルのまとまった資金を動かさないと届かないということです。

会員数の目標は75万人以上。日本の人口比で考えれば、やはり限られた層向けのサービスです。


落とし穴その3:使えるのは早くても2027年春以降

クラブの開始が2027年3月、カードの発行は2027年度上期の早い時期。

つまり、この記事を書いている2026年8月時点から数えて、最短でも8ヶ月以上先の話です。

今年の年末年始の帰省も、来春のゴールデンウィークも、この話は間に合いません。


では「今」ラウンジを使いたい人はどうするか

ここからが本題です。エムットの条件に届かない、あるいは今すぐラウンジを使いたい人にとっての現実的な選択肢を並べます。

先に3つを一覧にします。

選択肢年会費PPの使える回数向いている人
PP単体契約
(プレステージ)
US$469
(約7万円)
無制限カードを増やしたくない人
楽天プレミアムカード11,000円年5回まで
6回目以降US$35
ラウンジのみ
(レストラン不可)
年に数回しか飛ばない人
セゾンプラチナ・
ビジネス・アメックス
33,000円
初年度無料
無制限
ラウンジ+
レストラン・スパも可
出張・旅行が多い個人

それぞれ詳しく見ていきます。

選択肢1:プライオリティパスを単体で契約する

PPには3つの会員ランクがあり、最上位のプレステージ会員は年会費US$469。回数無制限で使えます。

シンプルですが、日本円にすると7万円前後。カード付帯で手に入れられるなら、わざわざ単体契約する理由はあまりありません。

選択肢2:楽天プレミアムカード

年会費11,000円と手頃で、長らくPP入門の定番でした。

ただし2025年1月から、

  • PPの無料利用が年5回まで(6回目以降はUS$35/回)
  • 空港内レストラン・リフレッシュ施設の利用は不可

に変更されています。関西空港の「ぼてぢゅう」でお好み焼きが食べられたあの特典も、楽天のPPでは使えなくなりました。

年に数回しか飛ばない人には今でも十分な選択肢ですが、「ラウンジ目当て」で選ぶカードとしては、かつての強さはありません。

選択肢3:セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード

回数を気にせずレストランまで幅広く使いたいなら、現状ここが最もバランスが良いと考えています。

項目内容
年会費33,000円(税込)/初年度無料
プライオリティパスプレステージ会員(回数無制限)が無料付帯
同伴者1名につきUS$35
家族カード年会費3,300円(ただしPPの発行は不可)

ポイントは、PPのプレステージ会員がそのまま付いてくることです。

単体契約ならUS$469かかる会員資格が、年会費33,000円のカードに含まれている。この一点だけで、ラウンジをある程度使う人には計算が合います。年に数回海外に出る、あるいは国内出張が多いという人なら、元を取るのは難しくありません。

「ビジネスカード」という名前で身構える方もいますが、個人事業主や副業をしている方でも申込可能で、登記簿謄本や決算書は原則不要です。

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セゾンプラチナ・ビジネスが向かない人

正直に書いておきます。このカードにも弱点があります。

家族でラウンジを使いたい人には向きません。

家族カードは年会費3,300円で発行できますが、家族カードにPPは付きません。配偶者もラウンジに入れたい場合は、

  • 同伴者として入る(1回あたりUS$35)
  • 配偶者名義で本会員カードをもう1枚作る(年会費33,000円、初年度無料)

のどちらかになります。家族4人で旅行するなら、本人以外の3人分で約105ドル。年に何度も家族旅行をする方だと、この差は無視できません。

家族全員でPPを維持したいなら、他のカードを検討したほうが良いケースもあります。ここは正直にお伝えしておきます。

逆に、出張が多い個人の方には強くおすすめできます。ひとりで飛ぶ回数が多いほど、回数無制限の価値が効いてきます。


まとめ:エムットは「待ち」、ラウンジは「今」

整理します。

  • エムットのプラチナ・アメックスは年会費無料だが、PP付帯は未発表
  • 対象は三菱UFJ銀行の口座上位2%、しかも招待制
  • 使えるのは早くても2027年春以降

つまり、エムットは「該当する人が、1年後に検討する話」です。今ラウンジを使いたい人の答えにはなりません。

そして条件に届かない大多数の人にとっては、そもそも関係のないニュースです。無料プラチナの話題に振り回されて、今年の出張や旅行を素通りしてしまうのはもったいない。

年に数回で足りるなら楽天プレミアムカード、回数を気にせず使いたいならセゾンプラチナ・ビジネス・アメックス。これが2026年8月時点での、現実的な二択だと思っています。

私自身は後者を使って全国・海外のラウンジを回っていて、その正直なレポートをこのブログに書き続けています。カード選びの前に、実際のラウンジがどんな場所なのかを見てもらえたら嬉しいです。

プライオリティパスがあると、こんな場所が待っています

カードの損得だけ考えていると、どうしても数字の話になります。でも実際に価値があるのは、その先にある時間のほうです。私が実際に回って4.0以上をつけた場所を紹介します。

どれも、プライオリティパスがなければ素通りしていた場所です。空港での2時間が「潰す時間」から「楽しみな時間」に変わります。

そしてここが重要なのですが、風の湯・パイクブリューイング・くり田の3つは、いずれも空港内のレストラン・温泉施設です。楽天プレミアムカードのプライオリティパスでは、2025年1月以降これらを利用できません(ラウンジのみに変更されたため)。

年会費11,000円と33,000円。差額は22,000円ですが、そもそも入れる場所の数が違います。ここを知らずに「5回あれば十分」と判断すると、あとで後悔することになります。

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※本記事は2026年8月時点の情報に基づいています。カードの年会費・特典内容は変更される場合があります。申込前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

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参考リンク

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